コンチョヘアゴムの作り方をフルでご紹介します。あなたの美容室にも置いてみませんか?

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こんにちは、38SWの宮 達朗です。
今日はブレスレットにもなる、コンチョヘアゴムについて書きますね!
美容室に置いて頂ければとても嬉しいです!
そして、
彫金をこれから始めたい人はいますか?
今日の記事が少しでも参考になればと思います。

あなたの美容室に委託販売で置いて下さるという優しい方は、是非お問い合わせからご連絡お待ちしております!

オーナー様の負担無しで店頭に商品が増えますので、お互いにメリットがあるかと!
ご検討よろしくお願いいたします。

この度、嫁の沙織と協力して、コンチョ ヘアゴムを製作している動画を作りました。
もう見て下さった方もおられると思いますが、こちらになります。
ざっと早送りで全体の流れをお見せしております。

製作方法は彫金してる人でそれぞれだと思うんですが、まだ未経験の方や初心者の方、そして当店の瀬製作したコンチョを販売して下さる方がお客様にお話出来る様に、順を追ってご説明致します。

まず最初に彫刻と切り出し

彫金をこれから始める人が最初に買う道具は、糸鋸とヤスリ、ですかね。

丸書き定規で真鍮板に円を描き、その線にそって糸鋸で切り抜きます。

普通、人間の手で切っただけで真円にはなりませんので、ヤスリで微調整します。

これが本来の彫金のやり方ではあると思いますが、時短の為、機械で切り出します。

今回の様な槌目のついたボコボコのコンチョは、はっきりいって真円でなくても構いません。

しかしこのCNCという彫刻機で切り出すと、自分でやるより早いし、きっちりまん丸に切り出してくれますので楽ちんです。

さっそく彫金らしくない事ですみません。
僕は機械が大好きなんです。

因みに、先に美容室のロゴは同じ彫刻機で彫ってあります。

これを手作業で彫るとなると、大変極まりないです。

時間がめっちゃかかるので、安価では売れません。


しかし本来彫金とは、『彫る』『金』とありますからね、それが好きでやってる人も沢山おられます。
僕にも昔、そんな時期がありました。
タガネという物で和彫りをしていた時期があります。

普通はこういう刻印で打つ事になりますかね。

これもまたかっこいいんですよね〜。

文字が多少ずれても、がでます。

ハンマーで槌目を付けます。

上記の刻印の方法ですと、真鍮板がまだ四角い状態で、全体にボコボコ槌目を付けまして、それから糸鋸で丸く切り出します。

しかし今回は彫刻機で『0.3mmの深さでロゴを彫る』という作業をしますので、ボコボコで高いところと低いところがある板では美しく彫れません。

なので、このパターンでは順番を逆にしてます。

強烈で重いハンマーで叩くとロゴが潰れてしまうので、小さなハンマーでコツコツ叩いてます。

ちなみにハンマーは何でも構いません。
丸いハンマーでなければ、丸くするのです。

僕は大工さんが使う様なホームセンターで売ってるハンマーを、ディスクグラインダー(サンダー)で加工して、さらに紙やすりでツルツルになるまで仕上げました。

彫金師の多くは、道具を自分でカスタマイズしております。

コンチョの形に曲げるには?

こちらは初めて見る方もおられると思いますが、サイコロ台と、手に持ってる方が矢坊主と言います。この2つを使って、コンチョの形に曲げます。

分厚い真鍮板だと、次の工程の焼き鈍しをしますが、この板は1mm厚ですので簡単に曲がります。

しかしコンチョの形になってからは、手の力で元に戻そうと思っても、戻る物ではありません。
1mmで充分な強度です。

意匠によっては分厚い物もありますが、あなたの髪の毛にくくるとしたら、重いコンチョってどうですか?

サイコロ台の窪みを変えると深いカーブのコンチョも作れます。

ちなみに鉄製の物もありますよ。

真鍮棒を焼き鈍しすると、柔らかくなります。

これから丸カンを作ります。

コンチョヘアゴムの、ゴムを通す為のループの部分ですね。

因みになんですが、真鍮はゴムとくっつけると腐食させてしまうそうです。
ヘアゴムは周りに布で覆っているものをチョイスしましょうね。

さて、彫金で初期に習うのは指輪ですが、実は板や棒を曲げて作るんですよ!
初めて体験した時はビックリしました!

しかし、シルバーや真鍮はこのままでは硬くて曲げにくいし、バネ製を持ってるので元に戻ろうとします。

それを曲げやすくする為に、焼き鈍しをします。

こちらがプロパンガスだけの状態です。

酸素を送りますと、、、

いや〜酸素バーナーを使うと彫金してるって感じが一気にあがりますよね!
工房に設置した時わくわくしたな〜

これで真っ赤にならない様に気をつけながら、全体を温めます。

その後は水急冷。

ジュ〜!

という音が気持ちいいですよ!

丸く曲げるには、キリを使います

キリっていうと、木に穴を開ける針みたいなのを想像する人も多いと思うんですが、みなさんが『ドリル』と呼んでいるかもしれない、コレです。

コピペできる無料イラスト素材展 より拝借

このキリが0.1刻みでネット通販で買えます、便利な時代ですね!

つまりココに真鍮棒を巻きつける事で

丸カンの内径を自在に選べる

という事なんです。

ただの芯金でも良いのですが、これなら穴も開けられて一石二鳥ですね!

狭いところでやってるから棒が長いうちはやりにくい

今回は太めのヘアゴムを通しますので、6mmのキリをチョイスしました!

真鍮棒の片側は万力に、反対の端を掴むのはペンチでも良いですが、バイスプライヤーがあれば便利です。

ロッキングプライヤーとも呼ばれておりまして、一度咥えるとロック解除するまで離しません。

糸鋸で一直線に切ると、、、

先ほど6mmの切りに巻き付けてバネの様になった真鍮棒。

それを一直線に切ると、一つ一つが丸カンになります。

なんか手品みたいですね!?

今度、娘に見せてみよう!

最初の丸く切り抜く時や、この工程で糸鋸を使うのですが、

ここで一つ、DIYでやる気になってた人に釘をさしておきます。

糸鋸で指を切ると、本当に飛び上がるぐらい痛いですよ!

僕は椅子に座った状態から飛びました(笑)

そこで、初めて挑戦する前に手元に用意しておいた方が良い物があります。

それは、、、

アロンアルファ!

僕は先生に

アロンアルファは元々医療用に開発されたから、消毒もしてくれる。

そう教わり、彫金以外で怪我をしてもアロンを使っておりますが、、、

『怪我 アロンアルファ』で検索すると、炎症をおこす人も居るとか?

なので、自己責任でお願いしますね!

さて、この切るという作業に必要な道具は糸鋸と、もしあれば良いのがカットルブという蝋燭の様な物。

昔の職人は唾液を少しつけていたそうですが、これは現代では厳しい方法ですね。。。

そして何より、切りやすいが必要なんですよね。

これは流石に趣味の人には敷居が高いところです。

もし彫金をやってみたい人は
解決方法としまして、こんな物がありますよ。


スリ板という物をご自宅のテーブルにつければ、あっという間に彫金デスクの完成!?

因みに僕はやりたいと思ったら我慢できないタイプの人で、ネット通販の1日も待ってられません。

ガラステーブルに蒲鉾の板(笑)をC型クランプで挟み、あぐらをかいたその足の上に粉受けのトレイを置いて彫金を始めました。

接地面積を広げる

今作った丸カンの外側のRと、最初に作ったコンチョの裏側のRは全然違います。

これを、たくさんの面積がくっつく様に、ヤスリで整えます。

なぜかと言いますと、これからロー付けという方法で2つのパーツをくっつけるのですが、ロー付けは溶接やハンダの様に、何もないところに盛り付けてくっつけるのは苦手だからです。

基本的には、ぴったりくっついた2個の物体の、隙間に流し込むんです。
説明が難しいですね。

めちゃ汚い絵ですけどこういう事をしてます。

この状態で銀ローというものを溶かして、2つのパーツを合体させます。

これがその、ロー付けです。

ちょっと赤くなりすぎの写真でお恥ずかしいですが、真鍮コンチョと真鍮丸カンを、銀ローでくっつけてます。

ロー付け、ロウ付け、鑞付け、色んな表記がありますが、僕の先生が『ロー』と表現するので僕もそうしてます。

ちなみに銀ローを置く場所にはフラックスという物を絶対に塗らなければなりません。
ハンダ付けした事ある人ならわかるかな?

そしてこの丸カンを保持しているアームのネーミングセンスが抜群

『第三の手』

という名前です!

なんかアニメっぽくてかっこいい!

さて、憧れの酸素バーナー。

僕が素人で自宅で彫金を始めた時は、プリンスってメーカーの小さなバーナーから始めました。

でもね、それ1個でロー付けできる物には限りがあるんですよ。
火力が全然足りません。

もしこういったバーナーで彫金したい、という人がいましたら、2つ買ってくださいね!
ダブルバーナーでなんとか凌げます。

ちなみになんですが、僕が実際に使ってたのはこの2つです。

ソードガスの方は元々家にあってBBQの火起こしに使ってたのですが、彫金用の細口が別売りで売ってて良かったです!
これも一石二鳥!

フラックスを落とす

硫酸でやる人もいますが、これは希塩酸です。

もう薬局で塩酸が手に入らなくなって困っています。

僕は悪い事しないのにな〜。

法律でみんな一斉にダメっていうのは勘弁して欲しいです。

今は割高ですが、顆粒の酸洗い液の元が売っています。

で、なぜフラックスを落とすかと言うと

そのまま固まるとガラス化する

からです。

ガラスのモース硬度、鉄より硬いんですよ!

そうすると鉄のヤスリが負けてしまうので、この時点で落としておきます。

今回のコンチョ作りではヤスリで磨く事はしませんが、彫金といえばヤスリです。

ホームセンターに売ってるヤスリでもできない事はありませんが、僕が大好きなのは

『バローべ』と『ニコルソン』です!

黒染め

シルバーは硫化真鍮は酸化で黒くします。

そしてシルバーは燻し真鍮は黒染めと、僕は言ってますが、正式名称は知りません。

真鍮を黒くする方法は色々ありますが、酸化させれば良いという事は、放って置いても空気中の酸素に触れて酸化します。

しかし、作品を作るのにそんなの待ってられませんし、美しくはありませんので、専用の薬品に浸けております。

有名どころはガンブルー液や、シーフォース さんのカラスですね!

磨くとアンティーク感がやばい

最後の工程です!

ボロ布に研磨剤をつけて、手で磨きます。

ウィノール、グラノール、ピカール、何でも良いです。

コーヒーと同じで、よーく比べないと分かりません。

ここで注意事項!
彫金を始めたらリューターが欲しくなりますよね!

絶対に要る物ですから、買って頂くのは素晴らしい事なのですが、今回のこの工程では使わないで下さい!

使わない方がカッコよく仕上がります。

手の平が痛くなりますが、ゴシゴシ指の力で頑張って磨いて下さい。

理由は黒と金色の境界線をハッキリさせない為です。

たかがコンチョですが、ここは拘りです!

もう一つの拘りが、小さな事ですがコチラ。

もともと衣類に使うコンチョをヘアゴムにすると、丸カンが中心についていますので、ヘアゴムにすると逆にそのゴムはセンターからズレてしまします。

当店では少し上にオフセットしてロー付けしておりますので、ヘアゴムにしたときにゴムが真ん中を通る様になります。

ブレスレットにする時にもこの方がキレイですよね!

如何でしたか?

当店ではこの様にしてコンチョヘアゴムを製作しており、美容室にて1,000円〜1,500円で販売させて頂いております。

最初にも書いたのですが、もう一度!

あなたのお店のロゴで製作しますので、委託販売で置いて下さる優しい方は是非お問い合わせからご連絡お待ちしております!

またこの様な為になる記事を書きますね!
ではでは